犬(オーナー)と猫(オーナー)

先日、ある動物関係の講座を受講したのですが、動物看護士さんから興味深い話を聞きました。

その看護士さんが以前勤務されていた動物病院は、待合室が犬と猫に分けられていたそうなのですが、銭湯の番台から眺めるみたいに、受付からそれぞれの待合室を眺めてみると、明らかに様子が異なるらしいのです。

犬の待合室は、オーナーさん同士が情報交換をしたり、よその犬に話しかけたりして和気あいあいとにぎやかなのに比べて、猫のオーナーさんたちは、本を読んでいる方が圧倒的に多く、とても静かだというのです。

私自身、診察の待ち時間はクレートの中の猫の様子が気にかかり、とても本の内容に集中できるような状態ではないけれど、気持ちを落ち着かせるためにも本を読みながら待ちます。

それに比べて犬オーナーさんたちは確かに「まぁ、可愛いわねぇ。今、何歳ですか?」「16歳になるんですよ」「16歳!毛艶もよくて若く見えますね」などと会話されていることが多い気がします。

犬は、クレートに閉じ込められている猫と違って姿がみえるから、ついつい話しかけたくなる気持ちもわかります。

これって、まるで群れで暮らす社交性の高い犬と、単独行動する縄張り意識の高い猫みたいですよね。

それなら猫と犬の両方と暮らすオーナーさんは、バランスがいいのかしらとふと思いましたが、猫と暮らすオーナーさんが人嫌いなわけではなく(幾分人見知りな傾向はあるような気がしますが)犬に比べて猫は警戒心が強く病院が苦手な子が多く、クレートに閉じ込められて不安と恐怖でいっぱいなので、そんな猫が心配で世間話をする気持ちの余裕がないというのも一つの理由だと思います。

でも、やはり犬オーナーと猫オーナーでは、性格の違いや傾向みたいなものがありますよね。

今度動物病院に行かれたら、そんなことを意識して人間観察してみると面白いかもしれません。